みなさんはトライアルレッスンは得意ですか?良いトライアルレッスンの条件にはどんなものがあるでしょうか。逆に、どのようなトライアルレッスンの失敗をされたことがありますか。
italkiビジネス日本語講師のまよと申します。この記事ではトライアルレッスンでよくある3つの思い込み、題して「3はず」をご紹介します。
その後に、私の行っている「3はず」対策をまとめました。この対策をしてからは、成約率がグッと上がりましたので、ぜひ試してみて下さい。
1はず:できるはず…!
「日本語を10年勉強していて、会社で日本企業対応の担当をしていてますが、会話が苦手なので勉強したいです」
このような体験レッスンお申し込みのメッセージを頂きました。
私は「きっとこの方は謙遜して会話が苦手だと言っているんだろう」と思い、上級者向けのレッスン内容を準備しました。
実際レッスンを始めてみると、だんだんと学習者さんの表情がちょっと曇っていっているかもしれない…レッスンつまらないのかな?…どうしよう…
レッスン開始後20分が経過したところでしたが、思い切って「ここでいったん気分転換してみましょう」と伝え、思い切って中級レベルのタスクに内容を変更しました。
すると、パッと表情が明るくなり、レッスンの最後には「本当に楽しかった!」と言って頂け、レッスン継続をお申し込み頂くことができました。
学習者のレベル/ 学習経験申告を受けると、それをつい意識してしまいがちですが、一旦それは忘れて「トライアルレッスンは学習者のレベル判定の機会」と考えてレッスンに臨むことをオススメしたいと思います。
「この先生とは合わない」よく聞くフレーズですが、先生と合っていないのではなく、実は授業の内容やレベルがずれていることも多いのではないでしょうか。
1はずの対策
- 学習者のレベルは対話を通じて、しっかり教師自身で見定めよう
- レベルがずれていると感じた時は、思い切ってレッスンの途中での軌道修正しよう
2はず:コレがやりたいはず…!
これは私が以前実際に行っていたやり取りです。どんな問題点があると思われますか。
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私:レッスンでどんなことが勉強したいですか?
学習者:仕事で使う日本語が勉強したいです。
私:分かりました、ではまず、ビジネス電話の日本語を勉強してみましょうか?
学習者:はい!
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問題①質問が答えにくい
学習者の気持ちになって考えてみれば「何が勉強したいですか」答える立場になって考えてみると、「今日の夕飯何食べたい?」と同じぐらい難問だと言えるかもしれませんね。
答えやすい質問の例
- 特に苦手な分野はなんですか?例えば会話、リスニング、読解、作文など。
- この中に、学習する必要のないトピックはありますか?(いくつかのレッスンプランの選択肢)
選択肢を提示することで、学習者はぐっと答えやすくなると思います。
問題②トピック設定
「仕事で使う日本語を勉強したい」と言う学習者さんにはどのような方がいらっしゃるでしょうか。
・日本で働いている人
・漠然と「いまのレベルより上級レベルに進みたい」と考えている人
・海外からリモートで日本企業に勤めている人
などなど。考えてみれば、この中で「ビジネスの電話を日本語でする人」ってほんの一握りなんですよね。
しかも、学習者としては「仕事の日本語を勉強したい」と伝えたがために「じゃあビジネス電話の練習をしてみましょう」と提案されたら、そこで「いや電話は必要無いです」とも言いにくいですよね。
更に、パーソナリティや文化によっては日本以上に「先生に言われたことにはNOとは言えない」という方もいることでしょう。
トピック提案の際も、「トピックAやトピックBで授業ができますが、どちらに興味がありますか?」などと選択肢を提示することがオススメです。
はず2の対策
- ニーズ調査の質問には選択肢を用意しよう
- レッスントピックにも選択肢を用意しよう
- レッスンの最後に他にもやりたいことはないか要望を聞こう
3はず:気に入ってくれたはず!
これは私がトライアルレッスンを受けたときのお話。
「それでは次回のレッスンまでにこれをやってきて下さい」と作文の課題を出されました。
おそらく先生としては、レッスンも盛り上がったし、きっと私はまたレッスンを申し込んでくれるはず、と思われてのことだったのだと思います。
しかし、私としては「うーん、どうしようかな…」とまだ心が揺らいでいたタイミングでした。そこに「宿題」という、2回目のレッスンの前のワンステップが加わってしまうと、次回の予約が気軽にできなくなってしまい、結局その先生に次回レッスンをお申込みをすることはありませんでした。
なかには「ぜひ宿題を出して下さい」という学習者さんもいらっしゃいますが、この自分の体験を機に、私は初回レッスンでは宿題は出さないようにしています。
そして、先生のことは好きになったとしても、日程がなかなか合わず、1週間空き、2週間空き、結局次回の予約を逃してしまう、というケースもあります。
トライアルレッスンの最後に、お互い都合のいい曜日・時間帯を確認したところ、グッと継続レッスンのお申し込みを頂けることが多くなりました。
3はずの対策
- 学習者が宿題を希望しているのか確認しよう
- 次回までのレッスンへの道のりに、さまたげを作らないようにしよう
- 日程調整をしよう
まとめ
1はず:できるはず、対策のカギ
- 学習者のレベルは対話を通じて、しっかり教師自身で見定め、適切なレベルに随時修正しよう
2はず:これがやりたいはず、の対策のカギ
- 選択肢を提示して授業でやりたいことは学習者に選んでもらおう。レッスンの最後にも、レッスンの方向性が合っていたか聞いてみよう。
3はず:気に入ってくれたはず、の対策のカギ
- 2回目のレッスンをできるだけスムーズに受けられるようにしよう。日程調整まで話し合おう。
他にも、先生方がトライアルレッスンして感じられたことや、トライアルレッスンを受けて感じられたことを、ぜひコメントで共有して頂ければ嬉しいです。
お読みいただき、ありがとうございました!
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